契約前に必ず確認したい！介護施設で後悔しないためのチェックポイント

高齢のご家族が介護施設へ入居する際、多くの方が「費用はどれくらいかかるの？」「どんなサービスが含まれているの？」と不安を感じます。実際に入居後のトラブルの多くは、契約内容を十分に確認しなかったことが原因です。契約時の理解不足が、思わぬ費用負担やサービスの行き違いにつながることも少なくありません。

そこで今回は、介護施設との契約前に必ず確認しておきたいポイントを分かりやすく解説します。しっかりと確認しておくことで、安心して入居を決めることができ、家族も本人も納得のいく生活をスタートできます。

1. 入居一時金と返還ルール

一部の有料老人ホームでは「入居一時金」が必要になる場合があります。数百万円～数千万円単位となることもあり、家族にとって大きな負担です。
確認したいのは、もし短期間で退去する場合に返還されるのか、返還されるならその計算方法はどうなっているのか という点です。施設によっては「初期償却」と呼ばれる仕組みで、入居直後は返還がほとんどないケースもあります。後々のトラブルを避けるため、必ず契約前に理解しておきましょう。

2. 月額費用の内訳

月々の費用には「家賃・管理費・食費・介護サービス費」が含まれるのが一般的ですが、実際には 追加費用 がかかることが多いです。
たとえば、オムツ代・医療費・理美容代・レクリエーション参加費などが別料金となる施設もあります。見学や相談時には「月額費用の総額はいくらかかるのか」「追加費用の目安はいくらくらいか」を具体的に聞いておきましょう。

3. 医療体制・看取りの有無

介護が必要な方にとって、医療体制は大きな安心材料です。

◆夜間に医師や看護師の対応があるのか

◆提携医療機関はどこか

◆急変時の対応はどうなるのか

さらに「看取り」についても確認しておきましょう。施設によっては最期まで過ごせる場合と、病状が進行すると病院へ移らなければならない場合があります。本人や家族の希望に沿える施設かどうかを事前に把握することが重要です。

4. 退去条件
「どんな場合に退去しなければならないのか」も重要なチェックポイントです。

◆介護度が上がったときに継続して住めるのか

◆認知症の症状が進んだ場合どうなるのか

◆トラブルがあったときの対応や退去の条件はどうなっているのか

こうした点を知らずに入居してしまうと、住み慣れた施設を途中で離れなければならないケースもあります。契約書の細かい部分まで確認しておきましょう。

5. サービス内容の範囲

契約書には、施設が提供するサービス内容が記載されています。清掃・洗濯・買い物代行など、日常生活に欠かせないサポートがどこまで含まれているかを確認することが大切です。
「思っていたよりもサービスが少なかった」「別途料金がかかって家計が苦しい」などの声は、確認不足から生じる典型的なトラブルです。

6. トラブルを避けるためのコツ

契約前にトラブルを回避するためには、次のような工夫がおすすめです。

■契約書は必ず持ち帰り、家族と一緒に読み込む

■あいまいな説明は「書面に残してほしい」とお願いする

■ケアマネジャーや施設紹介会社など、第三者に確認してもらう

一人で判断するのではなく、客観的な視点を入れることで安心感が増します。