初めてでも失敗しない！介護サービスの選び方と上手な活用法

1. はじめに
親の介護が必要になったとき、多くのご家族が最初に悩むのが「どの介護サービスを選べばいいのか？」ということです。サービスの種類や特徴を理解していないと、本人に合わないサービスを選んでしまい、「思っていたのと違った…」と後悔することもあります。
この記事では、初めて介護サービスを利用するご家族向けに、基本の種類から選び方のポイント、上手な活用法までわかりやすく解説します。

2. 介護サービスの主な種類と特徴
介護保険で利用できるサービスには、さまざまな種類があります。代表的なものを見ていきましょう。

◆訪問介護（ホームヘルパー）
　自宅にヘルパーが訪問し、食事・入浴・排泄などの介助や掃除・洗濯などの生活援助を行います。
　→「自宅で暮らし続けたい」「家事や身の回りのことが難しくなってきた」方に向いています。

◆デイサービス（通所介護）
　施設に日帰りで通い、食事・入浴・レクリエーション・機能訓練を受けられます。
　→ 外出や交流の機会を増やし、生活リズムを整える効果があります。

◆訪問看護
　看護師が自宅を訪問し、医療処置や健康管理を行います。
　→ 持病や退院直後など、医療的ケアが必要な方に適しています。

◆ショートステイ（短期入所）
　数日〜数週間、施設に宿泊して介護を受けます。
　→ 家族が旅行や休養を取るとき、在宅介護の一時的な負担軽減に役立ちます。

◆福祉用具レンタル・住宅改修
　介護ベッドや手すりの設置など、安全で暮らしやすい住環境を整えます。
　→ 転倒防止や介助のしやすさ向上につながります。

◆小規模多機能型居宅介護
　通い・訪問・泊まりを柔軟に組み合わせられる地域密着型サービスです。
　→ 状況に応じて形態を変えられるため、在宅生活の継続に向いています。

3. 要介護度と利用できるサービス
介護サービスは「要支援1〜2」「要介護1〜5」という認定区分によって利用できる内容や上限額が異なります。

要支援：自立生活を支える軽度のサービス（運動・家事支援など）

要介護：日常生活全般の介助や医療ケアが必要なサービス

介護認定は一度受けても、状態が変われば見直しが可能です。定期的にケアマネジャーに相談して、必要に応じて再申請しましょう。

4. サービス選びの3つの基準
介護サービスを選ぶときは、以下の3つの視点が大切です。

■本人の状態
　身体の動きや認知機能、持病の有無などを正しく把握すること。

■家族の介護負担
　介護時間や体力的・精神的な負担を減らすため、無理のない形を選びましょう。

■生活の質（QOL）
　本人の趣味・交流・外出習慣を大切にすることで、心身の健康を維持できます。

5. ケアマネジャーとの相談のコツ
介護サービスはケアマネジャーと一緒に選びます。上手に相談するには…

〇現状の困りごとを具体的に伝える

〇複数のプランを提案してもらい比較する

〇利用開始後も「合わない」と感じたら見直す

ケアプランは一度決めても変更可能です。安心して試す気持ちを持ちましょう。